中山マコトコピーライティング起業術
■名店、樽一に見る、”凡事徹底”の見事さ。
先日、大好きな編集者さんと二人で樽一に行きました。
二人だけの忘年会と、来年への打ち合わせを兼ねてです。
が、当日の早い午後に予約を入れたので、
「入り口のそばの二人席しか取れませんでした!ごめんなさい!」
と、オーナーの慎ちゃんからの連絡が来ました。
もちろん僕には異論も無く、まずはその席で乾杯!
しばらくは、会話に花を咲かせていました。
すると、隣の4人席のお客さんが、思いの外、早く帰って行きました。
で、店長の三浦さんが、「こちらに移ってください!」と言うワケです。
が、僕は、
「また3~4人のお客さんがいらっしゃるかもしれないし、
僕らはここでいいよ!」
と、言ったんですが、
「いえいえ、どうぞ!」と言われ、移ることになりました。
そこで僕は、実に地味で、なおかつ、見事なパフォーマンスを目の当たりにします。
それは・・・・
テーブルの拭き方。
三浦店長は、とにかくテーブルの隅々まで、拭き上げます。
テーブル上のメニュースタンドもすべてどかし、まさに、
開店前の清掃のように、しっかりと、テーブルの隅から隅まで、
テーブルの、脚が触れる裏側までをも、拭き上げるんです。
もちろん、その間、お客さんは待っています。
が、淡々と拭く。
これ、見事!
実際、他の店では、
”テーブル上の使われた部分を、ちょこちょこっとしか拭かない店”
も多いです。
そんなもんだろう!とみんな思っていますから、
それで多分、文句も出ません。
でも、三浦店長のこの行為を見ると、
「あ!コレが」正しいんだ!
お客さんを、多少待たせても、本当に大事な事ってこれなんだ!」
と気づいてします。
実際に、僕は、とってもよい気分で以後の時間を過ごせたし、
楽しく飲み食いが出来ました。
本当に小さな事。
ひょっとすると誰にも気づかれないことだと思います。
でも、気づかれる気づかれないでは無く、”自分たちの定めたルール”に従い、
やるべきことをやる!
これが実は胸を打つのだ!と言うことだし、こういう事の積み重ねが、
店の価値を最大化して行くんですね。
日々の行い、ややもすればルーチンでおざなりになりかねない行動。
それを徹底する事こそが、まさにホスピタリティであり、
小さな”ありがとうの育て方”です。
樽一。
だからこそ、名店で居続けるのだと思います。