中山マコトコピーライティング起業術
■最下点があるからこそ、反発できるんだよ。
かなり以前の事。
キリンビールの某支社長とお酒を飲んだときのこと。
当時、キリンビールは、アサヒスーパードライのパワーに、押されに押され・・・
青息吐息の状態でした。
僕は支社長に、
「大丈夫なんですか?」
と失礼な質問を投げかけました。
彼はこう言いました。
「キリンは王者です。
でもね、この王者、どん底まで落ちないと本気を出さないんだよ!
一度、一番下まで落ちてみたら、地力を出すから待ってて!」
で、それから数年。
キリンビールの叛撃が始まりました。
そして今があります。
「やっぱスゴイや!この会社!」
心からそう思います。
つい先日、キリンビールの新商品の広告を見ました。
そこにはこう書かれていました。
”キリンじゃなくちゃつくれないものを、もう一度つくろう。”
ジーンと来ました。
ボールは、落ちている途中には何にもできません。
ただひたすら重力に任せて落ち続けるだけ。
止まることも、スピードを変えることも、本当に何もできない。
でも、最下点である、地面についた瞬間、反発、叛撃を開始します。
一度、最低に落ちてみなければ発揮できない実力と言うのも、あるんでしょうね。
半端に足掻くより、一度、落ちるところまで落ちてみる。
それもまた生き方なのかもしれない。
そんな気がしました。
”キリンじゃなくちゃつくれないものを、もう一度つくろう。”
これ、すごい言葉です。
覚悟がほとばしっています。
これが、こういう言葉こそがその人の”本質”を表す言葉なんですよ。