中山マコトコピーライティング起業術
■壊れないマーケットを創り上げる方法”
最大公約数のマーケティングと言うのがある。
旧来のマーケティング手法は、ほとんどがそれだ。
つまり、メディア(マス中心)を使って、1人でも多くの人に、
何らかの情報を伝え、それに反応を示した人が、結果的にお客になる・・・
と言う感じ。
僕は、この手法を「投網(とあみ)マーケティング」と呼んでいる。
だから、投げるエサ、つまり「コンセプト」とか「表現」を間違うと、
引っかかってくる人の確率が大きく予測を下回る。
で、失敗!と言われる。
ましてや、ターゲットを見誤ると、それはもう悲惨である。
惨憺たる結果に終わり、傷つく人が増える。
今、この瞬間も、マスの広告が飛び交っている。
そして、人はそれを目にしたり、耳にしたりする。
で、例えば、店に行ってしまったり、ホームページを見に行ったりする。
ここまでは良い。
問題はその先。
店に行っても、Webを見ても、結果として、
「予定していたモノ」を買わずに終わる。
消費財などは、予定と違うモノを買ってしまう確率は実に8割以上。
要は、ほとんどの人は、予定のモノを買わずに、他に寝返っている・・・
と言うコトになる。
なぜ、そんなコトになるのか?
簡単なコトである。
類似競合品が増えたことと、
相手が必要としている情報を与えていないから・・・である。
例えば、洗濯機の話で言えば、ずっと前は洗濯は手で行っていた。
だから、
「機械が洗濯してくれるんだよ!」と言うだけで、人は洗濯機に飛びついた。
で、色んな機種が出てきて、再度お客さんは悩みはじめた。
どれがどう違い、自分にはどれが向いているのか?
を選び取れなくなった訳だ。
そこに、「からまん棒」と言うのが登場してきた。
ただ、洗濯をしてくれるだけではもう不十分じゃないですか?
今度のヤツは、からまないんですよ!
これで、新たなマーケットが生まれて来るわけだ。
今の時代に話を戻そう。
テレビで、素敵なコマーシャルを目にしたとしよう。
大好きなタレントさんが宣伝している。
それを見て、「あ!これ欲しい!」と感じ、売り場に行く。
そして、「あ!これだ!」と言う具合に予定していた商品を見つける。
そして手に取ろうとする。
すると、その横には「似たようなモノ」が沢山陳列されている。
そして、その中には、実に上手な自己アピールをしている商品がある。
で、見てしまう。
な~んだ!こっちの方がイイジャン!
そう感じてしまう訳だ。
こうして、水際の選択合戦に決着が着く。
では、この時代、どんな考え方を持つべきか?と言うと、それは・・・
最小公倍数のマーケティングである。
先ほど書いた「売り場での気持ちの変化」がどうせ起きるのならば、
最初からその、変化を起こす要素を見せ、伝えてやれば良いのだ。
洗濯機の例で言えば、
「洗濯物、からむのはイヤだよね~」と最初から言っちゃうわけだ。
ね!こっちの方がいいでしょ?
あなたにはこれがピッタリでしょ?
ピンとこない?
グッと来ませんか?
そんな要素を、最初から見せてやれば良いわけだ。
狙いは一人一人の「気持ち」である。
これができると、その「気持ちのマーケット」に、更に人が集まってくる。
つまり、気持ちが、心が「共振」するわけだ。
これが、「共振」のマーケットである。
最大公約数のマーケティングでは、そうは行かない。
メディアの到達率が下降すると、忘れられるし、
タレントが代われば「ジ・エンド」である。
だから、気持ちを動かすこと!
気持ちを掴むこと!
これが重要になってくる。
気持ちでつながったマーケットは強い!
化学の時間に出てきた、丸い玉が細い棒でつながっている・・・
そんな図を思い浮かべて欲しい。
気持ちでつながっているのだから、なかなか壊れない。