中山マコトコピーライティング起業術
■壊滅寸前の通販ショップを救った一枚の名刺の秘密。
宮城県は塩竃(がま)市。
その名の通り、塩の街です。
その塩竃で、ある日、”スイーツの通販”を始めた男がいました。
地元の塩、海草を使って濾過した、
独特の”藻塩(もしお)”を活かしたスイーツ。
自信満々でビジネスをスタートしました。
が・・・・・・・
まったく売れませんでした。
彼は途方に暮れました。
よい商品を作っている自信もある。
地元の洋菓子屋さんと組んで、
”注文が来てから作ってもらい、そのお店から発送”
と言う、
”所元と一緒に伸びていく”
と言う考え方も間違っていない。
でも・・・売れません。
そんな時、彼はある男と出会います。
仮にその”ある男”をM氏とでもしておきましょうか・
M氏は、彼の相談を受けると、即座にこう言いました。
「あなたがやっている事を、キチンと指し示す言葉が欠けてるよね?」
そして彼に、
”チイキカッセイカ主義”
と言う言葉をくれました。
彼はすぐに行動に移しました。
なんの面白味も無かった名刺に、大きくど~んと、
”チイキカッセイカ主義”
と言う言葉を入れ、
”お取り寄せスイーツ通販、えんふぁん。→私自身がお塩のファンです!”
と表記しました。
ふと考え、彼はM氏に質問しました。
「どうして、チイキカッセイカはカタカナなんですか?」
M氏はこう答えました。
「漢字で書いたって、どこでも誰でもそんなの使ってる言葉でしょう。
聞いた瞬間、見た瞬間インパクトがあって、しかも意味はズドンと伝わる。
そのためにはカタカナしか無いんだよ!」
彼はその日からこの名刺を使って快進撃を始めます。
会う人会う人にこの名刺を渡します。
するとそれまでと全く異なる反応が返ってきます。
”地域のためにを考えてビジネスをやっている!”
と言う印象が強烈に打ち出されているので、好意度がまったく変わって見えるんです。
えんふぁん。が、単なる、通販ビジネスから、
”地元をよくするために生まれたビジネス”
へと姿を変えた瞬間でした。
役所のスタッフに渡した名刺から、
新しいプロジェクトのテーマが続々舞い込みます。
地元のスイーツ店からは、
「ぜひ一緒にやりたい!」
と言うオファーが舞い込みます。
一緒にスイーツを共同開発しないか?と行政からのオファーも来ました。
地元の有名な酒蔵からも、商品開発の依頼が舞い込みます。
コンベンションに出品すれば、賞は取るし、話題には事欠きません。
こうして、彼のスイーツ通販ショップ”えんふぁん。”は、
業界でも有数の独自性を持った店として確固たる地位を勝ち取りました。
彼の名前は、三浦辰也。
そしてM氏はもちろん僕、中山マコトです。
三浦君はつい先日、結婚をしました。
新しいお嫁さんは、野菜ソムリエ。
彼の店に、野菜スイーツのラインナップも加わりました。
震災で一時的にはダメージを受けたモノの、
彼はこれからも二人三脚で新しい地平を切り開いて行くことでしょう。
たった一枚の名刺が、ビジネスの根幹を変え、チャンスを呼び寄せ、
まったく新しいマーケットを作り出す。
こんな物語・・・
あなたも体験したくないですか?
この物語は、決して三浦君だけのものではなく、
”あなた自身の物語”
なんです。
たった一枚の名刺が、ビジネスの構造、周囲からの評価を、
一瞬にして変えてしまう。
まさにそういう事なんですよ。